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東京慈恵医科大学同窓会

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2017年04月25日 看護学科教授就任挨拶
精神看護学 小谷野 康子


 平成29年4月1日付で医学部看護学科精神看護学教授に就任いたしました。就任に際しまして、栗原敏理事長、松藤千弥学長、北素子看護学科長ならびに皆様に心から感謝申し上げます。
 精神疾患は、国民に広く関わる重要な疾患として平成25年から医療法に基づき都道府県が医療計画を明示し医療連携体制を構築する5大疾病の一つとなりました。国の政策は入院医療から退院促進、地域定着、アウトリーチ推進が加速度的に進み始め、「長期入院精神障害者の地域移行」は精神看護学の基礎教育における更なる重要事項となっています。平成二十七年には文部科学省から基礎教育・卒後教育においても、教員・学生・医療スタッフ等がこれらの重要性について理解を深める必要性が示されました。個人の尊厳と権利擁護を基本としたその人らしい生活ができるように支援するという教育の展開次第で精神科臨床が変わり、また学生が地域住民の一員としても権利の主体者である障害者理解につながるものと考え、今求められている精神看護学の教育に今後も応えていきたいと考えています。
 研究では「感情調節困難患者を対象とした弁証法的行動療法スキル訓練に関する研究」をテーマとしています。さまざまな抑うつ状態の患者が増加しているわが国で、薬物の治療にのみ依存することなく多職種と連携を図りながら細やかな心理社会的な治療的介入を看護師の立場で実施できると考えます。
 微力ではございますが、東京慈恵会医科大学の発展に尽くすよう努力していく所存です。諸先生方のご指導・ご鞭撻・ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。 
略  歴
 小谷野康子(こやの・やすこ)平成8年聖路加看護大学卒業、聖路加看護大学博士前期課程修了、東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科博士後期課程修了(看護学博士)。東海大学医学部付属病院・東京医科大学病院看護師、聖路加看護大学助手、東京医科歯科大学教務補佐員、日本赤十字武蔵野短期大学非常勤講師、順天堂大学医療看護学部・大学院医療看護学研究科講師・准教授・先任准教授を経て、平成29年4月より東京慈恵会医科大学医学部看護学科精神看護学教授。看護師・保健師。

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