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東京慈恵医科大学同窓会

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2019年02月25日 国領校医学教育研究室・薬理学講座 木村直史教授最終講義行われる

 大寒を前にしながらも穏やかな日差しの中、平成31年1月19日(土)、午後3時から国領校医学教育研究室・薬理学講座木村直史教授の最終講義が、大学関係者、卒業生、在校生多数を集めて国領キャンパス看護学科大講堂で行われた。
 木村教授の略歴の紹介の後、薬理学講座所属研究者として続けられている呼吸生理の研究の成果を「ヒトの呼吸とカエルの呼吸―脊椎動物の呼吸の進化―」と題して講義された。動物の呼吸の仕組みがどう進化してきたかを講義された後、ライフワークであるカエルの呼吸の仕組みについての最新の研究成果が紹介された。カエルの呼吸は肺呼吸サイクルと鰓呼吸の名残である口腔呼吸サイクルからなり、呼吸神経中枢における神経伝達物質、特に体内オピオイド物質が呼吸リズムに複雑に影響していることが豊富なビデオ映像とともに示された。最後に、特に学生に対して、ともすれば「何の役に立つのかわからない」と、軽んぜられる基礎教養科目の数学・物理学・化学・生物学の知識が、この研究からもわかるように今後の仕事に非常に重要になってくるということを強調された。
 続いて松藤千弥学長から、永年、木村教授が各種委員会委員長を歴任され大学教育に対して多大の貢献をされたことに対して謝辞が述べられるとともに、忙しい中も研究を大切にして続けてこられたことへの賛辞の意味で、台湾出張で見つけ学長自ら彩色されたカエルの指人形のお土産が手渡された。さらに大学、同窓会、医学科保護者会、国領校教員、一年生代表より記念品が贈呈された。
 引き続きベラ食堂に会場を移し、退任記念パーティーが開かれ、栗原敏理事長、木村教授の恩師でもある戸澤満智子元教授(化学)からも祝辞が述べられた。学生に慕われている木村教授のお人柄から多くの上級生も駆けつけ和やかに懇談が行われた。
(岡野 孝記)

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