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東京慈恵医科大学同窓会

最新情報


2023年07月25日 第123回日本外科学会定期学術集会開催

会頭 東京慈恵会医科大学外科学講座統括責任者 大木隆生教授

 2023年(令和5年)4月27日から29日の3日間、第123回日本外科学会定期学術集会が大木隆生教授(外科学講座統括責任者)を会頭として、グランドプリンスホテル新高輪で開催された。日本外科学会は、1899年(明治32年)に創立され、会員数40,000人を誇る歴史と権威ある学会である。外科医であった学祖・高木兼寛は本会の発起人の一人として第4回総会を主催しており、本学としての主催は、私立大学では慶應義塾大学に次ぐ通算4回目、1986年(昭和61年)の長尾房大教授以来37年ぶりの名誉である。
 より高い技術でより難しい手術へ挑戦し、より意義と患者満足度の高い外科医療を実現するとともに、より高いところまで外科医と本会を昇華させたいという思いを込め、本大会は「より高く、より遥かへ-Higher and Further Together-」を主題とした。新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、2020年(令和2年)以降は本学術集会もオンライン主体での開催であったが、5類感染症への移行を目前に控えた時期での開催となった本大会はライブ配信のない現地主体の形式とし、会員が現地参加してもらえるような様々なおもてなし企画を準備しての開催となった。
 大会前夜には、外科学会役員を招待した着席500名規模の拡大プログラム委員会(懇親会)が開催され、栗原敏理事長には心のこもった祝辞をいただいた。懇親会終了後は医局員300名総出でお見送りを行い、慈恵医大外科学講座の一致団結感と本会への熱意を参加者の心に刻んだ。学術プログラムは八つの慈恵色を出した主催校オリジナル企画を含む総計89セッションの上級演題、総演題数約3,000で、4年ぶりの現地開催で活発な議論がなされた。特別講演では都倉俊一氏(作曲家・文化庁長官)、弘兼憲史氏(漫画家)、松井秀喜氏(元野球選手)、高木邦格氏(学校法人国際医療福祉大学理事長)より講演を賜った。「トキメキファインダーの足跡より高く、より遥かへ」と題した会頭講演には2,000名もの聴衆が集まり、大木会頭はトキメキをひたすら追い求めた自身の歩みを振り返りつつ若手医師に対して「外科は3Kと言われるが、外科にはいろいろなトキメキがある。いずれ3K状態は解消するので安心して、ひたすら外科道を極め、より高い、より遙かな、トキメキあふれる外科人生を歩んでほしい」とエールを送った。会期中、ホテルプールサイドでは会員同士の交流を図る場として「縁日」を開催した。フリーフード/ドリンクの他、射的やゴルフシミュレーションなどのアトラクションを用意し、4年ぶりに対面で再会した学会参加者の旧友を温める場として終日大盛況であった。
 最終的な学会参加登録者は20,000名に迫り、延べ現地参加者数は10,000名を超え、その規模と熱気故に歴史に残る学術集会として幕をおろした。このように盛会裡に終えることができたのは、外科学講座教室員の努力のみならず、同門ならびに慈恵大学諸兄のご指導ご支援の賜物である。ここに心から感謝の意を表したい。
(学術集会事務局長 宿澤孝太・平17)

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