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東京慈恵医科大学同窓会

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2023年11月25日 淺沼一成君(平3)厚生労働省 医政局長に就任

 淺沼一成君が厚生労働省医政局長に令和5年9月1日に就任した。淺沼君は平成3年本学を卒業し、同年厚生省(当時)に入省、以降、30年あまり医系技官として職務に精励してきた。佐世保市保健福祉部長、鹿児島県保健福祉部次長などを経て、厚生労働省では大臣官房厚生科学課健康危機管理官、医薬食品局医療機器審査管理室長、医薬食品局血液対策課長、健康局結核感染症課長、大臣官房厚生科学課長、大臣官房生活衛生・食品安全審議官、大臣官房危機管理・医務技術総括審議官を歴任し、現職となった。医政局長は良質で効率的な医療提供体制の実現に向けた政策の企画立案を行う厚生労働省の最高責任者であり、私立の単科医科大学出身者の就任は特筆すべき快挙である。
 学生時代には、硬式野球部、美術部ならびに落語研究会で活躍し、現在も本学環境保健医学講座客員教授として貢献している。野球と芸術文化を愛し、気さくな人柄で面倒見が良いので、周囲からの信頼がとても厚い。
 現在、医政局は地域医療構想の実現、医師偏在対策の推進、医師・医療従事者の働き方改革の推進、かかりつけ医機能報告制度の導入に向けた検討など、厳しい政策課題を突きつけられている。他にも、感染症病床の確保、救急医療・災害医療体制や小児・周産期医療体制の推進、在宅医療の推進、医療安全の推進、医師の養成(臨床研修制度など)、看護職員の確保対策など、重要な医療政策を所管している上、来年は、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬が同時に改定される「トリプル改定」も控えており、様々な課題の対応に追われる日々を送っている。
 淺沼君は就任会見において学祖高木兼寛先生の遺訓を顕した本学の建学の精神「病気を診ずして病人を診よ」をモットーに、病気や障害で悩む人々に寄り添っていけるわが国の医療制度を継続・充実できる医療行政を目指すとの意気込みを示した。「慈恵マインド」を胸にこれまでも高い壁を乗り越えてきた淺沼君は、厚生労働省健康・生活衛生局長に就任した大坪寛子君(平4)とともにわが国の保健医療行政を牽引し、数々の難局を乗り越えていくものと大いに期待している。
(平3・林 洋子記)

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