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東京慈恵医科大学同窓会

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2023年11月25日 大坪寛子君(平4)厚生労働省 健康・生活衛生局長に就く

 令和5年9月1日、大坪寛子君(平4)が、厚生労働省健康・生活衛生局長に就任した。厚生労働省の局長は、事務次官、厚生労働審議官、医務技監、国立感染症研究所長に次ぐ幹部職員であることが知られている。大坪君が高級官僚の役職に就いたことは、同省内での功績が高く評価されたことの証であり、本学にとっても大変名誉なことである。
 大坪君は本学卒業後、血液内科医および輸血・細胞治療医として附属病院で勤務した後、平成19年に国立感染症研究所の血液・安全性研究部へ出向し、平成20年に厚生労働省に入省した。入省後は厚生労働省医政局の医療安全推進室室長、内閣官房の健康・医療戦略室参事官(出向)、厚生労働省大臣官房審議官、内閣府大臣官房審議官(併任)などを経て、令和5年7月に厚生労働省健康局長に昇任した。その後、健康局の組織改編に伴い、同年9月に健康・生活衛生局長の就任に至った。人知れぬ努力を続けてきた結果であることは十分に承知しているが、もしかしたら大坪君の性格や能力を考えると楽しみながらただ夢中に仕事をしていただけだったのかもしれない。厚生労働省のホームページを検索すると、健康・生活衛生局が実施する検討会などが載っており、業務が幅広い範囲に渡っていることが示されている。原爆症の認定、各臓器移植、がんゲノム医療、がん検診、緩和医療、ハンセン病など医療関係だけでもすべてを記載することはできないが、さらに生活衛生対策、水道事業、食品の規格基準なども担当している。これだけの範囲の政策を総括することは、本当に大変なことだと敬服してしまう。
 大坪君が研修医のころ、同じ病棟で働いたことがある。教授回診のときには、特に厳しいと評判の教授から難解な質問を受けてもすべて回答できるように、用意周到を期して準備していたことを憶えている。この頃から、何事に対しても真剣に取り組む資質を兼ね備えていたのだと諒解できた。これからも国民のための政策を進めていただくことを切に願いつつ、大坪君の益々の活躍を心よりお祈り申し上げる。
(腫瘍・血液内科 矢野真吾記)

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