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東京慈恵医科大学同窓会

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2023年12月25日 浅原有揮君(平25)第13回日本脳血管・認知症学会総会にて 若手研究奨励賞臨床優秀賞を受賞

 令和5年8月5日、六本木アカデミーヒルズタワーホールで開催された第13回日本脳血管・認知症学会総会にて、内科学講座脳神経内科浅原有揮君(平25)が若手研究奨励賞臨床優秀賞を受賞した。タイトルは「認知機能障害の進行に伴うCIS ratioによるレビー小体型認知症とアルツハイマー病の鑑別能の変化」である。
 本学会は超高齢社会を迎えた先進諸国で社会問題となっているアルツハイマー病に代表される認知症疾患と血管性因子の関係について、基礎や臨床そして診療科を超えた視点で捉え各種認知症の病態解明と治療法の開発を目指す目的で設立された。本総会においても国際ジョイントシンポジウム、AIテクノロジー、ワクチン、血管性危険因子に関する技術革新等を中心に精力的な討論が行われた。
 浅原君は、現在本学大学院生として東京都健康長寿医療センター研究所において本研究に着手し、既存の脳画像と臨床データを分析し、レビー小体型認知症とアルツハイマー病の鑑別に用いられるFDG-PETのCIS ratioという指標の診断精度が、認知機能障害の進行により大きく変化することを明らかにした。CIS ratioは、保険収載されている脳血流SPECTでも使用される指標であり、本研究結果は実臨床におけるレビー小体型認知症とアルツハイマー病の鑑別精度の飛躍的な向上につながる点が評価された。
 今後アルツハイマー病に対する疾患修飾薬が上市される予定であるが、認知症をはじめとする脳変性疾患への若手研究者の参画が求められているだけに、当該分野における浅原君の益々の活躍に期待したい。
(平13・帝京大学溝口病院脳神経内科准教授 平井利明記)

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